茂木先生へのインタビュー

Q

今研究していることについて教えてください

A

現在は、「天皇」と「お化け」の各々のイメージについて研究しています。以前から、天皇について研究していました。天皇を直接見たことがない人でも、その存在自体は知っています。それは、メディアが作り出すイメージを媒介して知り得ています。実は、お化けについて同様のことが言えます。これまで、社会規範の最上層に位置していた「天皇」と最下層にいた「お化け」が同様の切り口から研究できることを興味深く思っています。研究手法としては、天皇やお化けが出てくる小説・漫画などの大衆文化を分析しています。

Q

今行っている研究の有用性について教えてください

A

難しい質問だと思います。例えば、数年前に「令和への改元」がありましたが、そのような時に皇室のイメージはよく出てきますし、最近お化けに関するポップカルチャーを頻繁に見ることができます。それらを分析することで、皇室やお化けをめぐる日本社会の想像力を明かにすることができる点が有用なのではないかと思います。

Q

自分の研究室に欲しい人材像を教えてください

A

「迷う人」です。今日、タイパやコスパが非常に意識されます。しかし、それらに乗り切れない人の方が、後々自分が本当に研究したいものに出会えるのではないかと思います。迷いながら、自身の興味を突き詰めることができる人がいると嬉しいです。もちろん、どのような人が来てくださっても大歓迎です。

Q

研究をしているうえで最高の瞬間があれば教えてください

A

研究をする際に、私は一つの方法のみではなく複数の方法でアプローチします。研究を進めていく中で、その複数のもの方法が同期する瞬間に、「つながった!」「おもしろい」と思います。

Q

仙台のおすすめグルメを教えてください

A

広瀬通の大町の方にある「どん亭」というお店がお気に入りです。学部生の頃から頻繁に言っていました。少し安く、ランチやディナーで美味しい海鮮を味わうことができます。また、大手町の「かつどんのかつどん家」です。このお店も学部生の頃から通っていました。さらに、大学の近くにある「おふくろ弁当」も好きです。ストレス溜まった時によく食べます。

Q

今年あった一番うれしかったことを教えてください

A

私の研究室は 2019 年に設立されました。そして、その一番最初の博士課程の学生が博士号を獲得することができたことです。

Q

今年に達成したい目標を教えていただきたいです

A

現在、2冊の本を執筆中ですので、その原稿を書き上げることが目標です。

Q

大学生に伝えたいことは何ですか

A

簡単に答えを出さないことも意識してみて欲しいです。限られた時間の中で、急いで結論を出したくなる気持ちも当然あると思います。しかし、重要なことほどすぐには答えが出ないと思います。さらに、迷わなければ出会うことのできない答えもあります。迷うこと自体をネガティブに思わず、時には立ち止まってみることも良いと思います。