325JP嶋崎先生のインタビュー

模擬講義教員インタビュー  嶋崎先生

今行っている、または行おうとしている研究について教えてください。

嶋崎先生

私はドイツ語が専門で、ドイツ語の文法が歴史的にどのように変化してきたかということを専門的に研究しています。日本語を例に挙げると、過去を表す「した」「た」という助動詞はもともと日本語の古文の「たり」に由来します。「たり」はもともと「てあり」からきていて、「てあり」はbe動詞と過去分詞がくっついたようなものです。このように完了してその状態が残っていることを表していたものが、時代を経て単なる過去を表すようになったというのが日本語の「した」「た」の文法的な歴史なのですが、そのようなものが他の言語においても見られるということで、私はそのような文法の歴史的変化をドイツ語について研究しています。

研究者に必要なのはどのような能力ですか。

嶋崎先生

常識と非常識だと思います。自分以外の人がどのように考えるかが分かっていて、かつ常識にとらわれない新しい発想ができるということが必要です。研究者に限らず、一般的な能力だとも思いますが、とても研究者にとって重要な能力だと思います。

東北大学ならではの魅力は何でしょうか。

嶋崎先生

情報が多すぎず少なすぎないところですかね。東京などと比較してのことですが、都会すぎて情報が入りすぎることがなく、自分でじっくりと考えるために必要な時間を確保しやすいというところが一つの魅力だと思います。

仙台のおすすめスポットやお店はありますか。

嶋崎先生

自然に触れ合える場所ですかね。広瀬川の河畔や山がありますし、東北大学では他の大学ではあまり聞こえることのないウグイスやカッコウの鳴き声が聞こえます。そういう意味で、仙台は大きな都市でありながら自然が豊かだと思います。

大学生に伝えたいことはありますか。

嶋崎先生

大学生に限らないことになるかもしれませんが、自分の頭で考えてくださいということを伝えたいです。自分の頭で考えると、いろんな問題が実はそれほど難しいものではないということに気付くはずだと私は思っています。様々なことに悩んでいる人が多いですが、ちゃんと考えてみるとそこまで悩むべきことではないのではないかと思います。それに気付くためにも自分の頭でしっかりと考えてくださいと伝えたいです。

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